紅葉を芸術的に撮るテクニック

カメラ教室

目次

紅葉はいろいろなパターンで撮影しよう

まずは出かけよう

カメラを入手すると、今まで気づかなかった風景が目につきます。
写真が撮影したくてウズウズしているので、被写体を無意識に探してしまうんです。
空きは食欲の秋、そして芸術の秋でもあります。
秋の紅葉は、最も撮影意欲が刺激されます。
過ごしやすい気温で、外に出かけやすく、きれいに色づいた葉に、目は釘付けです。
そんな時に注意したいのは、風景に撮らされる罠にはまらないこと。
そんな、紅葉を芸術的に撮影するテクニックを紹介します。
まずは、全体を眺めて、絵になる紅葉の写真を基本の構図に従って撮影。
基本の構図とは、メインの紅葉、紅葉のある場所がわかり、
背景に不要なものがなく、安定した画面構成の素直な写真表現。
そして、じっくり被写体を観察したうえで、
イメージを膨らませて、自分なりの表現になる一枚を撮影しましょう。

全体とクローズアップ

綺麗な場所に到着
まずは、その綺麗さに圧倒されよう。
そして、その紅葉を十分に堪能して落ち着いたら、
どうやって、写真でその感動を伝えられるか考えてみます。

 

まずは、基本全体像です。
公園の中にひと際大きな銀杏の木がありました。
この鮮やかな黄色と、隣の落葉した木の組み合わせが、
一気に秋らしさを感じさせてくれます。
28mmの広角レンズで、
絞り優先オートで、F値はF8かF11くらいに絞ります。

 

銀杏のディテールを、グッと寄りで捉えます。
銀杏の葉の色と、特徴的な形の美しさを中心にとらえました。
背景には、群生する銀杏の葉を背景にして、華やかさを出します。
晴れた日は、空の青を入れると、より、黄色が引き立ちます。
これで、ぐっと、紅葉を芸術的に撮影された感じになります。
50mmくらいの標準レンズか、ズームレンズなら中くらいの望遠で、
絞りは背景の銀杏の葉と認識できるくらで、ぼけすぎない F2.8かF3.5くらい

 

銀杏の木の紅葉のボリューム感を強調してみました。
紅葉した銀杏のそばに行くと、そのボリューム感と、
包まれた感じに圧倒されます。
そのボリューム感を出したくて、近くから奥までの銀杏の葉を
画面全体に詰め込みました。
すこし、遠近感を強調したいので、
レンズは、28mmくらいの広角レンズで、思い切り手前の葉に寄ります。
絞り値は、天気がよければ、F8からF11ですが、シャッタースピードに注意。
シャッタースピードが長いと、風で葉っぱがブレてしまいます。
それでは、せっかく紅葉を芸術的に撮影したとおもっても、ボツ写真になってしまいます。

街の中で建物とのコラボを探す

山や森などの大自然の中の紅葉はいいですが、
街の中にも秋感満載のスポットがあったりします。
散歩しながら探してみましょう

 

何気ない日常風景の中の秋色
街路樹や、学校のキャンパス、公共の建物など、
いろいろな場所に紅葉する木があります。
毎日歩いていて気にしない場所でも、
カメラを持って歩けば、自然と感性のアンテナが反応します。
街の散歩には、35mmレンズの撮影が似合います。
絞り優先で、F値はF8固定にして、
考えすぎずに、サクッと撮影するスナップ手法が、
街の紅葉の雰囲気が出て、意外とお洒落な感じになると思います。
これも紅葉を芸術的に撮影するテクニックとしては、お手軽だと思います。

 

犬も歩けば………
古い建物が有りそうな場所をあらかじめリサーチして出かけると、
こんな特別な場所に出会えたりします。
建物と、紅葉のコラボは、比較的広い範囲を撮って、全体をシャープに見せたいです。
その場合、実は、スマホのカメラでも、OKなんです。
レンズが小さいので、背景をぼかすのは不得意ですが、
広い範囲をクッキリ撮影するのは得意です。
紅葉を芸術的に撮るテクニックとしては、リサーチと、足も大切です。

ダイナミックな自然とコラボ

やっぱり紅葉は、山や森、ダイナミックな自然の風景を撮ってみたい

 

こんな感じや
日光 霧降の滝

 

こんな感じ
高尾山山頂

 

どうでしょう。紅葉を芸術的に撮影するテクニックを駆使してみました。
自然の中に行くには、時間がかかります。
まずは、しっかりと情報を確認してから予定を立てましょう。
重要なのは、「見ごろ」 です。
最近は、季節になるとネット上では、紅葉情報がいろいろ出ます。
「まだ」、「色づきはじめ」、「見ごろ」、「落葉」等、
日々更新されていて、感謝感謝です。
さらには、「今の○○の様子」などと、ライブカメラがあったりします。
もちろん、先行して撮影に行かれた方の情報も参考になります。
天気も要チェックです。

 

じゃあ、みんな行くから、おんなじ写真ばっかりでつまらない………
と、思わないでください。

 

天気が違います。紅葉の色付き具合も違います。そして何より、
構図あなただけの視点。

 

日光の湯滝を例にします。
滝を画面の中心にする写真も基本として撮っていますが、
やはり、紅葉ですから、画面の大半は紅葉にして、
滝をサブとして引き立て役に回ってもらいました。

 

せっかくの滝ですが、背景にしちゃいました。
思い切って、滝の側面に回り、滝を背景にして、紅葉の木を撮影
湯滝というキャラクターは薄まりますが、
写真としては、日本画風で、なんとも、日本的な秋の情景が表現できたと思います。

 

上流の湯ノ湖を加えれば、ストーリーに
一枚一枚の写真を美しく切り取ることで作品ができます。
そして、周辺や、歩いた場所のそれぞれを撮影することで、
組み合わせるとストーリーになります。
湯滝の上流の湯ノ湖の湖面の美しさから、湯滝として流れ、
その周辺に色づく木々という、奥日光のストーリーができあがります。
組写真や、PhotoBookに仕上げるというのも、
紅葉を芸術的に撮影することで、本格的なアート作品として活かすことができます。

さらにバリエーションを増やそう

紅葉ライトアップの写真にチャレンジ

最近、各地で紅葉の名所のライトアップが多くなりました。
昼間の紅葉とは違う、ちょっと怪し気で、艶っぽい雰囲気は、
撮影意欲を掻き立てられます。

 

水がある場所がオススメ
池や、小川、堀など、水がある場所がオススメです。
紅葉の木そのもののライトアップも美しいのですが、
やはり、紅葉が水面に写る光景は、ライトアップの最大の魅力です。
ガイド誌や、ネットの情報で探してみましょう。

 

絞り優先オートでもOK 露出補正 -2
難しく考えなくても大丈夫です。
・絞り優先オート F8
・露出補正 -2 ← ここがミソ
・三脚を使用
・セルフタイマー
これで、撮れちゃいます。
デジタルのいいところは、パソコンで補正がしやすいことです。
その特徴を大いに利用しましょう。
まずは、撮影してみる、明るさや全体の仕上げはパソコンやスマホで補正です。
紅葉を芸術的に撮影するテクニックは、今のカメラなら、意外と簡単にできたりします。

 

ただし、最近のカメラは感度を上げて撮影できるものが多く、
手もち撮影でも夜景が撮影できますが、
感度を上げると、全体の明るさが出て、黒の締りが悪くなるのと、
カメラによっては、ノイズが目立ちます。
小さくてもいいので、三脚を使用しましょう。
セルフタイマーを使うのは、シャッターボタンを押した時にカメラが動いて、
画面がぶれるのを防止するためです。

 

設定がシンプルな方がいいのは、
ライトアップ会場は、暗いんです。
手元も、カメラも見にくいので、細かい設定とか大変です。
懐中電灯とか、スマホのLEDライトとかで、カメラ照らす人いますが、
せっかくのライトアップの邪魔です。
慣れて来たら、追い込んだカメラ設定で、より良い撮影を目指すのがいいですね。

 

水が無くてももちろん綺麗

 

アップにすると、漆の工芸品みたいですね。

秋の花の赤も負けていません

紅葉ではなく花ですが、
秋の赤の代表選手「曼珠沙華」(マンジュシャゲ)別名「彼岸花」

 

紅葉と言えば
楓の赤ですが

 

「曼珠沙華」の赤も、秋を彩る美しい赤です。
紅葉のシーズンには、是非、群生地は撮影の候補地に入れてほしいです。
綺麗ですよ
群生地は人気があって人も多いです。
どうしても画面に人が入りますが、24mm , 28mm 等の広角レンズで、
広がりを表現したいです。

 

白も綺麗だったります。
テーマは赤ですが…….
これも、視点の変化ということですね。
手前の赤い花を、少しぼかして入れることで、華やかさが出ました。
どうです、芸術的に見えますか。(^o^)

画面に追加してドラマチックに

紅葉そのものの美しさを撮ることと、
さらに、写真にドラマチックな印象をプラスするために、
色々な物を手前や背景に入れてます。
逆に紅葉を背景にしても良いです。

 

中国風の格子窓を背景に

公園や観光地にある建物など、装飾が凝っていて、
絵になるものがたくさんあります。
そんな建物やオブジェを背景に沿えると、
メインの被写体の装飾になったり、
その場所の歴史やゆかり等、物語を想起させて、
写真にドラマが生まれます。

 

石仏をメインに背景を紅葉に
石仏に木漏れ日が当たって、とてもいい表情でした。
背景に紅葉を配置することで、
より、情緒ある画面になりました。
秋によく似合う被写体を見つけて、より、紅葉を芸術的に撮影することができます。

紅葉も出会いです

紅葉は日々移り変わります。色づきのピークがあります。
でも、紅葉の美しさは、色づきのピークだけではありません。
私も、通常の仕事があるので、
「休み」+「晴れ」+「色づきのピーク」が重なることは稀です。
でも、どんな天候でも、どの時間帯でも、ピーク以外でも、
美しい被写体があります。
現地にいって、色づきがイマイチでがっかりということもありますが、
ひとつひとつ目を向けると、写真に撮りたい何かがあります。
とりあえず、出かけないと、出会いはありません。
それでは、良い出会いに巡り合えますように。

 


宮城県 秋保大滝

いかがでしたでしょうか。
この、紅葉を芸術的に撮影するテクニックで、あなたのとびきりの一枚を撮影してください。

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