プログラムオートをプロでも使う5つの理由

カメラテクニック

一眼レフだけではなく、コンパクトカメラにも、プログラムオートがついているものが多くあります。
カメラのダイヤルに、「P」の文字があったら、それです。
この、プログムオートをプロでも使う5つの理由を説明します。

目次

狙った被写体をすぐに撮影できる

写真を撮影するには、様々なステップがあります。
特に重要なステップは、撮影する被写体の光の量を決める事。
これは、露出と言われ、レンズの絞りの大きさと、シャッターを開ける時間で決まります。
この設定がなかなか難しいのです。

 

プロのカメラマンは、すべてマニュアルで撮影しているように思われますが、
実は、プログラムオートを使いこなす達人でもあります。

 

プログラムオートをプロでも使う理由としては、何といっても、
露出を決める時間を短くする、または、無くすことが出来るメリットとなります。

 

新製品が出る度、カメラが自動で決める露出の精度は上がっています。
カメラとは別に使用していた、露出計で、細かく光の量を測り、それを元に、
カメラの絞りとシャッタースピードを手動で合わせていては、時間がかかって、
一瞬のシャッターチャンスを逃すこととなります。
フルオート(全自動)になれたら、まずは、この「P」モードを使ってみましょう。

迷惑にならない

よく、花火やイルミネーションの写真を撮っているのに、フラッシュを光らせる人がいます。
また、屋内でも、やたらフラッシュが発光してビックリすることがあります。

 

これは、カメラの設定が、フルオート(全自動)の状態で撮影すると、フラッシュが光ります。
少し明るさが足りないとカメラが判断した場合、それを補う為、フラッシュが発光します。

 

しかし、せっかく暗闇に光るイルミネーションを撮るのに、フラッシュが発光して、
周りが明るく映ってしまうと意味がありません。
花火の場合も、せっかくの花火の光がフラッシュに邪魔されて興ざめです。
屋内でも、フラッシュの光が他の人の迷惑になったりします。

 

意図しないフラッシュの発光は、撮る方にも、周りに居る人にもメリットがありません。
しかし、プログラムオート(「P」モード)なら、フラッシュの設定が別になるので、
意図しない発光を防ぐことができます。

 

プログラムオートをプロが使う理由としては、露出以外の設定を被写体に合わせて、
分けて設定できることがメリットとなります。

かなりの確率でOK写真が撮れる

驚く程、適正な光の加減で設定してくれます。最近のカメラの露出はかなり使えます。
もちろん、撮影後の写真補正のソフトやアプリを使ってより綺麗に見せることもありますが、
補正せずにそのままで見せられる写真が多いと、手間が省けます。
また、最小限の補正で済むことで、時間が節約できます。

 

補正は少なければ少ないほど、画像のクオリティが保たれます。
プログラムオートをプロが使うのは、この時間のメリットも非常に大きいです。

実はデータベースの塊

では、カメラはいったい、どうやって露出を決めるのでしょうか。
実は、カメラメーカーでは、ありとあらゆるシーンの写真を研究分析しています。

 

例えば、
画像の上の方に青い成分が多く、下の方に緑の成分が多いと、今まで収集した写真から、それは、風景だと認識して、空の青と地上の緑が両方きれいに記録できる光の量に設定します。明るすぎると、そらの青が薄くなって白っぽくなり、暗すぎると、緑が黒っぽくなってしまいます。

 

最近は、顔認識技術も発達しています。
髪、マユ、目、鼻、口などの顔として認識される形状を検出すると、人物写真と認識して、人物がしっかり写る光の量を決めたりしています。
しかも、その大きさや人数や、背景との大きさの比率から、旅行の記念写真と判断すると、背景もしっかり写る光の量、人物が大きければ、人物中心のポートレートとして、人物が適正な明るさ(ちょっと明るめ)の光の量にするなど、過去の写真の情報を駆使して、適正な露出を
決めています。

 

つまり、カメラの中には、それらの分析データの膨大なデータベースが入っているということですね。もちろん、そのデータの数は、高級カメラになればなるほど、緻密なデータが入っていることになります。
プログラムオートをプロでも使う理由がここにもありますが、プロが最新の高級一眼レフカメラにこだわりを見せるのには、仕事の時間効率を上げる意味もあるのです。

味付けは自由に設定できる

フルオート(全自動)の場合は、すべてカメラ任せで、シャッターを押すだけですが、プログラムオートは、露出だけが自動となります。
つまり、露出以外は、自分の好みで設定ができるのです。
先程のフラッシュを光らせるかどうかもそうですが、撮影画像を鮮やかモードで撮るのか、
ナチュラルモードで落ち着いた画像で撮るのか、時間帯や人工光による光の色を補正する
ホワイトバランスの設定を好みで変更させる等、色々設定ができます。

 

特に、ホワイトバランスは、朝焼けや夕焼けの印象に大きな差が出たり、蛍光灯や、イベント会場の照明の色の補正が必要な場合に、調整したい項目となります。

 

このため、カメラの機能が充実しても、フルオート(全自動)ではなく、プログラムオートをプロでも使う理由として、意図した画像を撮影するために、設定の自由度があり、露出の設定を迅速化できることが挙げられます。

 

カメラ任せではなく、自分の意志で写真を撮るんだ、と言って、フルマニュアルで撮影するのもとても楽しいです。カメラを使う醍醐味を味わうこともできます。
しかし、プログラムオートは、単純なカメラ任せではなく、
より、被写体と向き合う為の便利な機能して有効に利用するものととらえる方がいいかもしれません。

 

シャッターを押すだけのフルオートもいいですが、作画の好みを設定して、プログラムオートで撮影するステップを知ると、さらに、写真撮影の幅と楽しみが広がります。

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